涙の鰻 [独り言]
5月25日(水) 涙の 鰻
本日、神奈川県の藤沢から鰻の蒲焼が届いた。贈り主は4月に会えなかった鰻屋さんの女将さんから(私たちの大切なお客さま)。4月に旅を中止したので、先日お手紙と西瓜を送ったお礼らしい。熊本出身の女将さんのお店は、藤沢で永年地元の方に愛されている人気店。現在は息子さんが三代目を継承。早速お礼のTELを入れてみると、今年は鰻の稚魚が殆ど獲れず、仕入れが出来ないとの事。開業以来のピンチでかなり深刻なご様子。「とても大変な時ですが、常連のお客さまのためにどうにか乗り越えてください。私も必ず行きますから...」とTELを切った。
TELを切ったあと、そんなに貴重な鰻をいただき心が痛くなる。しかし大切なお気持ち、美味しくいただかなくては...。
少量の酒で蒸すように温めてたれを絡め山椒をかけて。
老舗の蒲焼は、きちんと職人の仕事がされていて食感と味が違います。ひと口目から、香ばしい鰻の皮と身にタレの絡んだ味が広がり、あまりの美味しさに思わず涙がこぼれてしまう。この味はきっと一生忘れない。いつか藤沢で食べてみたい。
一緒に入れてあったベルギーのチョコ&キャンディー。コーヒーを飲みながら、また女将さんの優しさに触れたようで、涙が溢れてしまった。
まだ一度もお会いした事のない女将さんから、思いがけない沢山の優しいお気持ちを頂戴して、”一期一会”という言葉を思い出した。「出逢いの機会を与えてくれたこの仕事をしていて良かった。」そして、「私も人に喜びを与える事の出来る人間になりたい。」と改めてそう思った。
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